【こんな症例も治りますシリーズ 723】『 アジソン病のワンちゃんの重度歯周病 』も適切な診断と治療で治します 

↑ 上の写真とイラストは、歯周病の重症度を示しています。

■ 一番上が、歯肉炎レベルです。

■ 一番下が、重度歯周病レベルです。

 

 

 

犬 12歳 ミックス犬 メス(避妊手術済み)

 

 

【 ハミガキと食事で口を痛がる 】と来院されました。

 

 

 

 

◆◆ 口の中を診ていくと、全体的に歯石がたまっているのに加えて、特に右側が重度の歯周病になっていました。

 

 

 

■ 石の付き方に左右差がある場合、この子のように歯が欠けて痛みが出ていたり、咬み方の癖、利き手によるハミガキの得意不得意などが原因になります。

 

 

 

■ 咬み方に癖がある場合は、歯磨きガムを手にもって歯石が付きやすい方で噛ませるようにすると良いでしょう。 また、ハミガキしづらい場所がある場合は、定期的に病院やトリミング時に磨いてもらいましょう。

 

 

 

■ この子は以前から歯が欠けていたものの、アジソン病(副腎皮質機能低下症)の持病があり、ストレスなどで体調を崩す可能性があるため、全身麻酔下による処置は避けていました。 しかし、今回、生活に支障が出てきたため、万全の管理の元、歯石除去と歯周病になっている歯を抜くことになりました。

 

 

 

■ 幸い手術後に体調を崩すことも無く、おいしくご飯が食べられるようになりました。

 

 

 

 

■ 歯周病は痛みに加えて、心臓や腎臓など全身の臓器に影響を与えるため、寿命にも影響を与えることが判っています。

 

 

 

 

■■ 歯周病が悪化する前に、定期的な歯科健診と歯石除去が効果的です。

 

 

 

 

■ 歯科健診は定期的に受ける事をおすすめします。

 

 

 

 

 

獣医師 冨田浩平

 

 

 

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